Project/Area Number |
12J08764
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒巻 吉孝 東京大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ホウ素 / 低酸化数化合物 / 水素 / DFT計算 / NBO解析 / ボリルアニオン / ラジカル / ボリレン / 還元 / 一電子移動 |
Research Abstract |
本研究では、通常求電子剤として働くホウ素化合物とは異なる反応性を示す低酸化数ホウ素化合物を合成・単離し、これらを用いて新規反応の開発を目指した。具体的にはボリルリチウムによる小分子の活性化反応、および塩基安定化ボリレン、塩基安定化ボリルラジカルの合成法の開発及びその反応性を探求し、最終的には新規ホウ素置換基導入反応の開発を目指した。 本年度は前年度の研究成果により見出したボリルリチウムと水素分子の反応機構を密度汎関数法(DFT)および自然結合軌道(NBO)解析を用いた理論計算により明らかにした。DFT計算によると、この反応の活性化ギブス自由エネルギーが室温で反応が進行しうる程度に低い活性化エネルギーをもつことが明らかになった。またNBO解析により、この反応機構がホウ素アニオンによる水素一水素結合の反結合性軌道に対する求核攻撃であることが明らかになった。これはホウ素アニオンが炭素アニオンと比べて高い求核性を示すことを示すことを表しており、ホウ素アニオンの高い求核性を実験、理論の両面から明らかにした成果であり、未だにまだ理解が十分に進んでいないホウ素アニオンの特性を理解する上で基礎化学的に非常に重要な知見の一つとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)