Project/Area Number |
12J08804
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Economic theory
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笠原 晃恭 東京大学, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 連続時間ゲーム |
Research Abstract |
「連続的なアクションの改訂を伴うゲーム」という、新しい経済分析のフレーム・ワークを開発した。このゲームは動学非協力ゲームに分類され、(i)有限人のプレイヤーが、(ii)最終時点でプレーされるゲームの前に、(iii)凸関数で表される調整費用を支払いつつ、(iv)ブラウニアン・ノイズの影響を受けながら、(v)アクションを連続的に改訂する状況を分析しており、有用な経済学的応用として、(a)動学的コンテスト問題や、(b)動学的クールノー競争、(c)動学的共同生産問題などを含んでいる。一様放物型偏微分方程式や後退型確率微分方程式といった数学理論に依拠することで、このモデルの均衡の存在・一意性・滑らかさが保証される条件を導出し、更に偏微分方程式を用いて均衡における継続効用の動学的発展を記述する偏微分方程式を得た。更に、対応する静的モデルや確定的モデルでは同様の条件の下でも均衡の一意性が一般には成立しないことを証明し、このモデルが均衡選択の文脈で特異な意義を持つことを示した。その具体例として、ポテンシャル・ゲームと言われる特殊なクラスのゲームにおいて、摩擦が少ない環境では「ポテンシャル最大化点」が均衡として選択されることを証明した。最後に、(a)動学的コンテスト問題や、(b)動学的クールノー競争、(c)動学的共同生産問題のそれぞれについて、均衡を記述する偏微分方程式を数値的に解析することで、種々の具体的な経済学的結果を得た。
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