Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2012: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Research Abstract |
本研究課題の目的は, ジョイント・スペース・マップ(以下JSM)モデルの課題解決・拡張として, (a)消費者の選好の動的変化をとらえた構造のモデル化、(b)選好の変化の度合いによる消費者の分類、(c)新製品参入による影響の分析を行うことである。前年度は, (a)と(b)について研究を行い, 成果を学会誌等で発表した。今年度は, 「(c)新製品参入による影響」について研究を行う予定であった。しかし, 新製品を含んだ消費者購買履歴データの入手が難しく, 前年度のモデルを拡張したJSMモデルの研究に計画をシフトした。 1. 前年度の研究内容前年度の研究では, JSMに関するモデルの他に, 製品または製品属性に対する「飽き」のモデル化を行った。モデル内の消費者の飽きを表すパラメータに動的構造として動的因子構造を仮定することで, 飽きを, 製品(属性)固有の飽きと消費者固有の飽きに分解した。 2. 今年度の研究内容今年度は, 前年度の研究を拡張し, 「飽き」パラメータに加えて, 「ブランドロイヤルティ」パラメータにも動的因子構造を仮定するモデルを提案した。ただし, 前年度の研究とは異なり, 消費者固有の飽き成分が一定レベルを上回ると, 消費者の選好が変化する構造を, 閾値モデルによって表した。これは, 購買・消費経験により製品に飽きるとブランドスイッチが起きやすくなる行動をモデル化したものである。提案モデルの特徴としては, 消費者の飽きと選好の関係を構造的にモデル化した点が挙げられる。また, モデルから得られるJSM上では, 飽きが一定レベルを上回った時のみ, 選好が動く様子を可視化している。以上の研究内容は, 研究集会および統計関連学会連合大会において発表を行った。また, ディスカッションペーパーとして発行を行っている。
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