単細胞緑藻カルテリアの細胞内リケッチアからミトコンドリア共生の初期進化過程を探る
Project/Area Number |
12J09265
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Evolutionary biology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川舩 かおる 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2012 – 2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 細胞内共生 / リケッチア / MIDORIKO / 高速シーケンサ / de novoゲノムシーケンス / DCWクラスター群遺伝子 / 共生体遺伝子水平伝播 / 高圧凍結・凍結置換固定 |
Research Abstract |
申請者は、単細胞緑藻Carteria cerasiformts NIES-425における細胞内共生リケッチア、通称"MIDORIKO"を用いて、バクテリア分裂装置遺伝子の細胞内共生に伴うホスト核への水平伝播過程を解明し、ミトコンドリアの進化初期段階を推測することを目的としている。平成25年度は以下(l)(2)を実施した。 (l)MIDORIKOゲノムの解読による分裂装置遺伝子の同定 ホスト核に転移した分裂装置遺伝子の探索に用いるため、MIDORIKOゲノムDNA配列の解読を試みた。高速シーケンサによるsingle-endシーケンスのde novoアセンブルとアノテーションの結果、コンティグから原核生物性の1255 CDS、3 rRNA、35 tRNAを同定し、バクテリアの分裂と細胞壁合成に関わるDCWクラスター群遺伝子を予測CDS中から同定した。またアセンプルの精度を上げるため、paired-endシーケンスデータの追加と条件検討を行っており、コンティグ長を延ばすことに成功している。 (2)ホストゲノムへ水平伝播したMIDORIKO分裂・細胞壁合成関連遺伝子配列の発見 ゲノム情報が既知である群体性緑藻Volvox carteriにおいて細胞内バクテリアの分子同定を行い、MIDORIKOにごく近縁なリケッチア科バクテリアを発見した。DAPI染色とゲノムPCRによる調査から、MIDORIKOを保有する株は9株中1株であることが判明した(Kawafune et al, 2014 Phycologia)。更にゲノムデータベース検索及びゲノムPCRの結果、リケッチアを保有しない8株のゲノムから、MIDORIKO DCWクラスター群遺伝子ORFの全長または一部が発見された。MIDORIKOからV. carteriゲノムへと分裂装置遺伝子DNA配列が転移した事が示され、V. cateriでは過去、MIDORIKOの共生と共生体遺伝子水平伝播が生じたことが示唆された。
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)