メタンハイドレート回収のためのガスリフトシステムに関する研究
Project/Area Number |
12J09908
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Energy engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
弘中 秀至 九州大学, 工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | メタンハイドレート / ガスリフト法 / 混相流 / 化学工学 / 数値流体力学 / 移動現象 / 伝熱工学 |
Research Abstract |
本研究は,海底の固体資源の回収を意図したガスリフト法の性能評価に関するものである.ガスリフト法とは,海面から海底へ下ろした回収管内にガスを吹き込み,管内に上昇流を発生させて,海底の固体資源や砂礫などを回収する装置である.具体的な回収対象としてはメタンハイドレートを考え,その回収管内での分解を考慮して装置内部の流動状況に着目してシステムのエネルギー効率を評価した.メタンハイドレートをガスリフト法によって回収する場合,管内でハイドレートが分解することによりメタンガスが発生し,所要の海水上昇流を得るための吹き込みに要する動力を削減でき,低ランニングコストの回収システムになると考えられる. 実際の管内流動は固体(メタンハイドレートを含んだ砂礫),液体(海水),気体(メタンガス)の混在した気固液三相流となるが,実機のスケールは102m~103mオーダー程度であるため,同規模の実験装置を作成し,実際の内部流動を観察することは困難である. そこで,本研究では数値解析により,回収管内部の流動を一次元的に再現することとした.流入する固相の代表径とその中に含まれるメタンハイドレートの割合,およびメタンガスを吹き込む水深を変更した場合の様々な運転条件におけるガスリフト法の適用性を装置のエネルギー効率に基づいて検討した.なお,本研究では装置のエネルギー効率とは,回収したメタンハイドレートを火力発電に用いた場合の電力量と管内へのメタンガスの吹き込みに要するコンプレッサ動力の比とした. その結果,エネルギー効率としては最大で投入エネルギー(コンプレッサの所要動力)の300倍程度の発電エネルギーの生成に相当するメタンガスを回収可能であるとの見通しを得,ガスリフト法によるメタンハイドレートの回収は経済的にも妥当であることを確認した.また,運転条件によっては管内に吹き込んだメタンガスの10倍近くの分解ガスが生じる事もあり,本システムにおける分解ガスによるランニングコストの低減効果は大いに期待できるものとの知見を得た.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)