中層大気循環の季節変化、長期変化とそのメカニズムについて
Project/Area Number |
12J10405
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡本 功太 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 残差循環 / 成層圏 / 重力波 / プラネタリー波 / 温暖化 / オゾン / 物質循環 / 気候トレンド |
Research Abstract |
まず、昨年度に引き続き、NCARから提供された21世紀中層大気シミュレーションデータを解析し、冬季北半球極域成層圏界面トレンドに関する研究を行った。温暖化時には、対流圏から成層圏に向かうプラネタリー波の活動度が高くなり、成層圏の西風は弱まり、成層圏での残差子午面循環は強くなる。これに対応して極域成層圏の気温は上昇するトレンドが現れる。一方、成層圏の西風が弱まると中間圏に伝播できる重力波が弱くなり、中間圏での残差子午面循環は弱くなる。その結果、中間圏では低温に、成層圏では高温になるトレンドがあり、成層圏界面の高度は低下するというメカニズムが働くことが分かった。これは、国際学術誌に投稿中である。 次に、赤道成層圏半年周期振動(SAO)と南半球極夜ジェット(PNJ)の季節進行と年々変動の関係について、南半球冬季に着目し詳しい解析を行った。重力波解像大気循環モデル(GCM)の3年分のシミュレーションデータと、32年分の再解析気候データを用いた。まず季節進行に注目した。SAOに伴い赤道成層圏界面付近では東風徐々に降りてくる。一方冬季成層圏には強いPNJが存在し徐々に下降する。この2つの下降は対流圏から伝播してくるプラネタリー波との相互作用を介して統合しうることが分かった。すなわちSAOに伴う東風の下降によってプラネタリー波の砕波領域が変わり、それに伴う子午面循環が大規模な温度分布の変化させ、温度風の関係を保ちつつ極夜ジェットの下降をうながす可能性がある。逆に、PNJの季節進行はプラネタリー波の伝播経路を変化させSAOの東西風変動に影響を与えうる。次に年々変動に着目したが、年々変動においても同様のメカニズムが働いている可能性が示唆されたこの結果は国際学会誌に投稿準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)