分子線エピタキシー法による鉄系超伝導薄膜の成長と超伝導接合の作製
Project/Area Number |
12J10465
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川口 昂彦 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 超伝導 / 薄膜 / 接合 / MBE / 鉄系超伝導体 |
Research Abstract |
鉄系超伝導体NdFeAs(O, F)を用いた超伝導デバイスの実現のために、超伝導体/絶縁体/超伝導体の構造をナノメートルサイズで作製する必要がある。この絶縁体として、CaF_2はNdFeAs(O, F)と結晶学的に相性が非常に良い。昨年度の研究でCaF_2/NdFeAsO積層構造を作製したが、この界面状態をさらに詳細に調べるために、電力中央研究所と協力して、透過電子顕微鏡による観察を行った。CaF_2を成長温度800℃で成長した薄膜では、CaF_2の台形状の断面が随所に見られ、それ以外の領域ではNdFeAsO表面が完全に露出していることが分かった。また、元素分析の結果、CaF_2の島の中央部とNdFcAso層と反応している領域が確認された。一方、CaF_2を成長温度400℃で成長した試料では、NdFeAsO層がCaF_2層によってほとんど覆われており、元素分析の結果、CaF_2/NdFeAsO界面での反応は見られないことが分かった。また、この試料のCaF_2表面は比較的広い範囲で平坦なテラスを持っていたが、テラスの境目では(111)面ファセットを持つ数nmの段差が見られた。この段差の位置は、その下のNdFeAsO層表面に発生していた段差の位置と対応していた。すなわち、NdFeAsO層の表面平坦性が理想的であれば、CaF_2層は容易に平坦化できると考えられる。NdFeAsO層の平坦化には、微量に含まれるNdAsなどの不純物の発生が関係していると考えられる。 以上とは別に、本研究で作製した、NdFeAs(0, F)薄膜およびBaFe_2(As, P)_2薄膜を用いて、ドイツ・プリードリヒシラー大学イエナの低温物理研究室にて、超伝導接合の作製に取り組んだ。接合角45度のバイクリスタルMgO基板の上に成長したBaFe_2(AS, P)_2薄膜を用いて、粒界接合を作製した。また、NdOF表面層によってフッ素ドープしたNdFeAs (0, F)薄膜を用いて、InPb/SiO_2/NdOF/INdFeAs(0, F)の積層型接合およびInPb/自然劣化層/NdFeAs(0, F)のエッジタイプ接合の作製を試みた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)