高度に構造制御された化学修飾フラーレン集合体の構築と核酸輸送への応用
Project/Area Number |
12J10468
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
南 皓輔 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ドラッグデリバリシステム / siRNA / フラーレン / 肺選択的 / ドラッグデリバリーシステム |
Research Abstract |
本研究は, 水溶性フラーレン誘導体の溶液中にて示す構造を同定するとともに, その会合構造とsiRNAの細胞内導入効率との構造活性相関を明らかにすることを目的としている. また, 最終的には, この水溶性フラーレン誘導体を用いてマウスへの組織選択的輸送系の構築を目指している. 私は本年度, TPFEとsiRNAの会合体を用いたマウス肺選択的siRNA輸送系の構築およびその疾患治療への応用の2点の研究を遂行した. まず, TPFE-siRNA会合体を血清と混合するとサブマイクロメートルサイズの会合体が数マイクロメートルの粒子になることを見いだした. この結果から, 肺への選択的輸送系への応用が可能であると考え, 肺における遺伝子抑制効果を検討した. 静脈注射後24時間において, 肺における標的遺伝子の抑制効果が顕著に認められた. また, マウスの肺切片からTPFEの肺への蓄積, 肺細胞内への輸送, つづく肺組織からの排出が認められた. そこで, 肺への臨床応用を目指し, 肺での疾患モデルでの検討を行った. 肺における重篤な疾患のひとつである敗血症のモデルを用いて, 導入したsiRNAにより同様に肺における標的遺伝子の抑制が認められた. 標的遺伝子の抑制にに伴い, 肺への好中球の著しい浸潤を抑制することを明らかにした. また, 酵素活性においても敗血症の抑制を確認した. 本研究は, 新たな臓器選択的siRNA輸送系を確立しており, 近年臨床応用がなされているsiRNAを用いた医薬品開発に新たな戦略を与えるものであり, 社会的に非常に大きな意義を持っていると考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究において, 当初の計画では次年度に動物での実験, また, その成果の中から臓器選択的輸送系の開発を検討し行うこととしていた. しかし, 現在すでに臓器選択的輸送系の開発に成功し, その上で疾患モデルにおける研究も進めている. 以上のことから, 当初の計画を遥かに越えて進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
国際雑誌等へ投稿する.
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)