外部労働市場の市場整備に向けた、民営職業紹介機関のマッチング研究
Project/Area Number |
12J56583
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied economics
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小林 徹 慶應義塾大学, 商学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2012: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 人材紹介会社 / マッチング / 非対称情報の問題 |
Research Abstract |
職業紹介機関のマッチング業務の現状と問題点を明らかにするため、営職業紹介会社から業務データを取得し、分析を行った。具体的には、候補者の仕事への応募と応募後の選考通過の各段階で、どのような要因がそれぞれの確率を高めているかについて、求人に記載された情報、求職者のレジュメに記載される情報、どちらにも記載されず人材紹介会社が独自に流通させている情報、の影響をプロビット分析によって検討した。 分析の結果、「求人企業の社風情報」といった人材紹介会社が独自に用意し、一般的な求人票や求職者のレジュメには記載がないような情報が、応募確率や選考通過確率にも影響していた。これは求人・求職当事者の個別の質の違いをしめすような情報の整備、しかも第三者的に評価構築された情報を流通させることがマッチングの効率を高めることに繋がるであろうことを示唆する。また一般的な求人広告では、求人に年齢制限を置くことが禁じられているが、より求人内容や求人企業にマッチしやすい推奨年齢層が人材紹介会社独自の情報として整備されており、その影響も選考通過に重要な影響を与えていた。やはり求人によりマッチした年齢層と応募者の年齢層が近いということが、マッチ結果に重要であると考えられる。 その他にも業界経験・職種経験・語学力といった変数の影響を確認したが、これらのようなスキルレベルを示す情報はあまり重大な影響を示しておらず、必ずしも求人業界や職種の経験者が採用されているわけではなかった。この結果は同じく民間人材紹介会社のデータを分析した阿部(2001)とも整合的な結果であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)