テロメア結合タンパク質によるシロイヌナズナの葉の老化誘導機構の構造科学的解析
Project/Area Number |
13014215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
森田 勇人 愛媛大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (50274303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 秀則 愛媛大学, 理学部, 教授 (60124682)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | テロメア配列 / テロメア結合タンパク質 / ハイスループット / 小麦胚芽抽出物 / 無細胞合成系 / 安定同位体標識 / 多次元NMR分光法 |
Research Abstract |
シロイヌナズナのAtTRPは、第5染色体上に1コピーだけ存在するテロメア結合タンパク質で、Myb様のDNA結合モチーフを持ち、植物に存在するいくつかのイニシエーター結合タンパク質との類似性を持つ。AtTRPのMyb様領域はタンパク質全体のC末端側の領域に存在し、ゲルシフト実験の結果より、Myb様領域単独(55アミノ酸残基)ではテロメアリピートに対する結合親和性が低く、Myb領域の後ろのC末側領域(58アミノ酸残基)が存在して初めてテロメアリピートに対する選択的結合親和性が確認された。 本研究では、部分的に欠損したC末領域を持つMyb様領域の作製を行い、ゲルシフト実験ならびに多次元NMR分光法による立体構造解析を行うことで、Myb様領域に続くC末側の領域がテロメア領域認識において果たす機能を解明することを目的とした。AtTRPのMyb様領域と完全長のC末領域を含むタンパク質は、大腸菌による大量発現系で可溶性画分として作製できたが、部分的に欠損したC末領域を持つMyb様領域は殆どが不溶性画分として回収され、変性剤による再生効率も低かった。そこで、タンパク質のフォールディングのタイミングが大腸菌と異なるコムギ胚芽の抽出物を用いた無細胞合成系を使用して大量発現を試みた。その結果、Myb様領域と完全長もしくは欠損したC末領域を持つタンパク質の殆ど全てを可溶性画分して回収することに成功した。 さらに、この無細胞合成系では、約300μlの反応系で15nmol以上蛋白質が合成され、発現されたタンパク質にのみ特異的にラベルアミノ酸の取り込みが行われた。従って、全く精製を行わない試料溶液を用いて、発現したタンパク質の^1H-^<15>N HSQCスペクトルを測定することに成功した。現在、ゲルシフト実験を行うことでテロメアリピートの選択的認識に必須のC末領域の特定、ならびに^<15>N、^<13>Cの選択的二重標識体を作製し完全長のC末領域を持つMyb様領域の溶液構造解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)