遺伝子改変SHIVを用いたHIV-1の病原性と宿主免疫応答の解析
Project/Area Number |
13015210
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三浦 智行 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (40202337)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | エイズ / 動物モデル / HIV / SIV / サイトカイン / 病原性 / アカゲザル / 免疫応答 |
Research Abstract |
本年度は、SHIV-アカゲザルの感染実験系をベースとし、エイズの予防・治療法開発のためのより有効な感染モデル系の確立と、HIV-1の病原性及び宿主免疫応答の遺伝子・細胞・個体レベルでの統合的解析を目指し、以下の研究を遂行した。エイズウイルスと宿主液性免疫因子との関連を調べる為、SHIVのnef遺伝子領域に各種サイトカイン・ケモカインを組込み、ウイルス増殖への影響を検討したところ、Th2サイトカインであるIL-5を組み込んだSHIVでは、培養細胞レベル、感染個体レベルともに増殖能が増強された。また、急性発症株SHIV-89.6Pと非発症株SHIV-NM-3rNについて、感染初期における各種サイトカイン・ケモカインの血漿中の動態を調べたところ、IL-2など病原性に関連して産生か影響される傾向が観察されたものがあったが、感度良く病原性のマーカーとして使用可能なものは得られなかった。ゲノムの3'半分がSHIV-89.6Pに由来する感染性クローンを作製し、サル感染実験を行ったところ、接種後2週目までの一過性のウイルスロードのピークとCD4陽性細胞数の減少が親株と同様に認められたが、親株と異なり、3〜4週以降抗体が上昇し、血漿中のウイルス量が減少した。また、CD4陽性細胞が回復傾向を示し、親株の強毒性が再現されなかった。今後、クローンと親株の感染初期における自然免疫応答について詳細に調べる予定である。89.6PとNM-3rNについて培養細胞におけるアポトーシス誘導能について検討したところ、両者のアポトーシス誘導能はウイルスの増殖能に強く関係しており、質的な違いは認められなかった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)