転写因子とチロシンホスファターゼから探る造血発生と血管新生制御の分子機構
Project/Area Number |
13016201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邊 利雄 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (60201208)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 血球発生 / 血管新生 / AML1転写因子 / チロシンホスファターゼ / 血管内皮細胞 |
Research Abstract |
胎生期における血管新生と血球発生の各々の、そして相互の関係のシナリオの解明を目指して、各々の作用機序が大きく異なる転写因子とチロシンホスファターゼのKOマウスを用いて、転写制御と細胞内情報伝違系の側面から血管新生と血球発生に解析を加えた。今回はAML1転写因子とチロシンホスファターゼPTPβ2/CD148のKOマウスを用いて、血管新生と血球発生のメカニズムについて解析を加えることにした。本研究で取り上げた具体的なテーマは、血球発生時、血管新生時にAML1転写因子の転写活性化能がどのような機構で制御されているのかについて明らかにすることと、チロシンホスファターゼPTPβ2/CD148の血管形成、血球発生における役割はいったい何なのかを明らかにすることである。研究の結果、AML1の転写活性を抑制する細胞骨格制御タンパク質の存在を明らかにし、血球発生時には、これまでに知られていなかった機構でAML1の転写活性が制御されている可能性があることを明らかにし得た。またPTPβ2/CD148欠損マウスのホモ欠損体では、血球発生能は異常が見られないが、確かに血管網形成の異常がみられることを明らかにした。予想外のことに、少なくともin vitroのP-Sp器官倍養系では、成体型の血球発生能にも、血管網形成能にも異常が見られなかった。このことからPTPβ2/CD148は血管内皮細胞ではなく、血管を誘導する環境側の細胞で機能している可能性が示唆された。さらに、この機能を担うPTPβ2/CD148の細胞内情報伝達系の一端を明らかにするために、PTPβ2/CD148の会合因子の候補を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
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