Project/Area Number |
13018235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Nagoya Keizai University |
Principal Investigator |
西村 賀子 名古屋経済大学, 法学部, 教授 (30180649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川津 雅江 名古屋経済大学, 法学部, 助教授 (30278387)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 西洋古典学 / 女性 / ジェンダー / サッポー / 西洋古典文学 / エウリピデス / アリストテレス / 18世紀英文学 / サッフォー / メアリ・ロビンソン |
Research Abstract |
本研究は「古典学の再構築」の「伝承と受容(世界)」班における公募研究の一環として、ヨーロッパにおいてギリシア・ローマの古典がどのように受容されてきたかという問題を、カテゴリーとしての「女性」との関わりの観点から検討してきた。このようなジェンダー古典研究を進めるうちに明らかになったことは、性差の制度化に言説が大いに寄与していたこと、そしてギリシア・ローマの古典的文献が近代の形成において文化的規範として、カテゴリー的差異の強化にも作用したことなどである。 研究代表者はジェンダー視点から神話・悲劇を中心に分析を進めると同時に、古代から近現代までの文献学・古典学の形成・発展過程を検討した。古典学の受容の歴史を特に近代との関わりを軸に検討した結果、近代の発達と近代古典学の間に密接な関連があること、とくにネオ・ヘレニズムの概念の誕生とギリシア古典の規範化が軌を一にしている、そしてまた、近代初頭における「女性の地位」論争の活発化と近代家族の形成は連動していた、などの知見を得た。 研究分担者は古典の女性詩人サッポーを例にとり、詩人をめぐる史実の欠如とラテン文学におけるこの詩人の受容のさいに生じたバイアスゆえに、近代においては、毀誉褒貶いずれの場合にも「サッポー」という名の「虚構」が古典的権威をもつ規範の役割を果たしたことを具体的に検証した。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)