Project/Area Number |
13022203
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Ochanomizu University (2002) Hokkaido University (2001) |
Principal Investigator |
近藤 敏啓 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (70240629)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚崎 浩平 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 自己組織化 / 光電変換 / シンクロデバイス / 金ナノクラスター / フェロセン / ポルフィリン / シリコン / 有機単分子層 / 金属ナノクラスター |
Research Abstract |
本研究は、機能性自己組織化単分子膜(SAM)で表面を修飾した金属・半導体ナノクラスターを固体基板上に配列・固定し、光電変換(情報変換・情報伝達)機能のシンクロ化を図り、分子シンクロデバイスを構築する事を目的としている。光電変換機能の1単位として情報伝達機能を有する複合膜作製を目指し、まず電気化学活性な(すなわち電子移動部位として働く)フェロセン基を有する金のナノクラスター(直径:1.5〜2.5nm)を調製し、その積層化ならびに積層膜の軍気化学特性について検討した。浸漬操作を繰り返すとフェロセン基の酸化還元ピーク電気量が直線的に増加した事から、Au(111)単結晶基板上にSAM修飾金ナノクラスターがイオン結合を介して積層できる事がわかった。また、フェロセン基を持つSAM修飾金ナノクラスターと持たないSAM修飾金ナノクラスターとを積層したヘテロ積層膜の電気化学測定結果、QCM測定結果、およびエリプソメトリー・XPSによる構造解析結果より、積層膜内の電子・イオン移動はスムーズに起こっている事、電子移動は金ナノクラスターのコア部分を介してホッピング的に起こっている事を証明した。 続いて、光化学活性なポルフィリン基を有するSAM修飾金ナノクラスターの積層膜を構築し、基板金属との間の励起エネルギー移動およびポルフィリン基の吸収と金ナノクラスターの表面プラズモン共鳴との間の相互作用について検討した。発光スペクトル測定・発光寿命測定より、ポルフィリン基から金ナノクラスターへ効率的な励起エネルギー移動が起こっている事がわかった。また、吸収スペクトルの差から、ポルフィリン基の吸収と金ナノクラスターの表面プラズモン共鳴との間に小さいながらも相互作用が働いている事が確認された。 最後に、デバイス構築という観点から、基板としては金よりも重要・実用的であると考えられる、シリコン基板について検討した。Si(111)表面に直接SiとCとが共有結合で連結する事によって形成する有機単分子層の形成過程を、ATR FT-IR、SFG、エリプソメトリー、XPSによって追跡した。その結果、1-オクタデセンと水素終端Si(111)表面との反応による単分子層形成において、初期の反応速度は速いが、単分子層の被覆率が増加すると分子層の配向性が高くなり、その結果反応速度が減少する事、およびこのSi(111)上に形成された有機単分子層はアルキル鎖がオールトランス構造の非常に高い配向を保持している事がわかった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)