Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
液晶は,液体がもつ流動性と結晶が有する光学的異方性を兼ね備えた高性能・高機能材料である。外場によって分子配列を迅速に自在に制御できるため,分子のシンクロナイゼーション効果を最大限に利用した系であり,誘起される屈折率変化(0.1以上)は多材料を圧倒して大きい。光の変調を考えた場合,屈折率変化は大きくかつ高速であるほど好ましいので,液晶はフォトニクス材料として最適な材料の一つといえる。これまでに,単一分子に高分子物性,液晶性,光応答性を付与した高分子光応答性液晶の分子設計指針を提案し,側鎖にアゾベンゼン部位を有する一連の高分子液晶を開発し,液晶相と等方相を高速(数100ns)に光変換できることを示した。この現象を利用して二光束に分けたレーザービーム(488nm)を高分子アゾベンゼン液晶フィルム上で干渉させ,干渉縞明部のみで光相転移を誘起すると,このフィルムが回折格子として機能することを見いだした。 本研究では,高分子アゾベンゼン液晶がもつ,高速光応答性・高屈折率変調度・製膜性などの特性を活用し,三次元表示を目指した動的ホログラム材料を開発することを目的として,ホメオトロピック配向の高分子アゾベンゼン液晶を用いた高い回折効率を示すブラッグ回折型ホログラム材料の研究を行った。合成した高分子アゾベンゼン液晶を,ホメオトロピック配向(垂直配向)処理を施した二枚のガラス基板で挟み測定用サンプルを調製した。光照射後のサンプルの透過スペクトル測定を行ったところ,500nm付近において大きな透過率減少がみられ,回折格子が形成されることが明らかとなった。透過スペクトルから求めた回折効率は500nmにおいて43%と,従来の薄膜系ホログラム材料より高い回折効率を得ることが出来た。
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