Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究では、生体システムにおける分子シンクロナイゼーションのモデル系として,情報の入力を「分子認識」とし,生体反応としての出力を「選択的な物質の輸送」を考え,このシンクロナイゼーションを外部から制御するためのインターフェースを備えたポリマー材料をモレキュラーインプリンティング法により創製することを目的とした。 (1)重合可能で,鋳型分子と相互作用可能なベンゾスピロピラン誘導体モノマーの合成 3-クロロメチル-5-ニトロサリチルアルデヒドをまず合成し、これをメタクリロイル化して、3-メタクリロキシメチル-5-ニトロサリチルアルデヒドを合成した。これと、5-クロロ-2-メチレン-1,3,3-トリメチルインドリンを反応させて、目的物の6-クロロ-8'-メタクリロキシメチル-1,3,3-トリメチル-6'-ニトロスピロ[ベンゾオキソピラン-2,2'-インドリン]を得た。 (2)光異性化の評価 (1)で合成した重合可能なベンゾスピロピラン誘導体をメタノールに溶かし、365nmの光を照射したところ、赤色の度合いが増し、500nm付近の吸収が増大した。このことから、(1)は光異性化可能なことが確認された。(1)の6位のクロル基は、ハロゲン結合可能なシアノ基を有する化合物と相互作用することが期待され、(1)を機能性モノマーに用いたモレキュラーインプリンティングを行うことで、光感応性モレキュラーインプリント輸送ポリマー材料が合成可能なことが示唆された。 (3)さらに様々な化合物を認識するために、6位のクロル基をカルボキシル基、ホウ酸基に変えたものも合成した。これらは、それぞれ水素結合、シスジオールとの可逆的環状エステル結合を作ることが期待されるので、本法の応用範囲を広げるものと思われる。
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