トランスポーター膜蛋白質の機能解明を目指した活性天然物の探索
Project/Area Number |
13024249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 資正 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (40116033)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | がん多剤耐性 / P-glycoprotein / MRP1 / agosterol A / 光親和性標識 / ABCトランスポーター / 海洋生物 / 医薬資源 / 海綿 / P-gp |
Research Abstract |
1)P-gpを過剰発現するKB-C2株とMRP1を過剰発現するKB-CV60株に対する耐性克服物質として発見したagosterol Aに^<125>Iとアジド基を有する光親和性補助基を11位水酸基に5炭素のリンカーを介して結合させたラジオアイソトープ標識光親和性プローブを設計・合成することに成功した。 2)合成した光親和性プローブを用いてMRP1に対する標識実験を行った結果、MRP1を効率よく標識でき、MRP1の基質輸送の際に必須であるグルタチオン(GSH)の存在下のみにMRP1を標識できるという優れた選択性も有していることが明らかになった。また、GSHのかわりにmethyl-S-GSHを用いても同様にMRP1を標識できたが、ethyl-S-GSHを用いると標識は半分程度に減少し、octyl-S-GSHを用いた際にはまったく標識できなかった。さらに、GSH存在下のMRP1に対する標識において、octyl-S-GSHを共存させると標識がoctyl-S-GSHの濃度依存的に拮抗阻害された。これは、かさ高いoctyl-S-GSHが基質の結合部位への接近を阻害したためと考えられ、この結果から、GSHの結合部位と基質の結合部位が近い位置に存在することが推定された。 3)本プローブを用いてMRP1を標識後、限定加水分解し、分解物をSDS-PAGEで分離解析した結果、本プローブの結合部位は、MRP1のC末端側に存在することが判明した。さらに、MRP1の1202番目のアルギニンをグリシンに置換した変異体および1249番目のアルギニンをアラニンに置換した変異体を作成し、基質輸送能の検討および標識実験を行った結果、R1202Gは基質輸送能を保持しており標識もされたのに対して、R1249Aは基質輸送能が大幅に減弱し標識もされなかった。以上の結果から、MRP1の基質認識には1249番目のアルギニンが重要であると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)