ランタノイド硫化物系熱電変換素子を用いた超高効率放熱基板の作製
Project/Area Number |
13025201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
平井 伸治 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10208796)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 揚一郎 物質・材料研究機構, 物質研究所, 主任研究員
嶋影 和宜 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (70005346)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | La_2S_3 / β、γ混合相 / 常圧焼結体 / ゼーベック係数 / Pd / ホッピング伝導 / ハーマン法 / 熱電指数 |
Research Abstract |
La_2S_3は低温安定相である斜方晶のα相から、923±50Kにおいて正方晶のβ相、さらに1573±100Kにおいて立方晶のγ相へと不可逆変態することが知られている。既報(1)では、La_2O_3粉末のCS_2ガス硫化により合成されたβ-La_2S_3単相粉末をホットプレス焼結することにより得られるβ、γ混合相焼結体は、常温付近において±3000〜19000μV・K^<-1>に達するゼーベック係数を有することを報告した。本研究では、β-La_2S_3単相粉末の焼結を、これまでのホットプレス法と比較して実験操作が容易で、焼結体の亀裂の発生が抑えられる常圧焼結法により行い、また添加物としてLa_2S_3のβ相からγ相への不可逆変態温度以上の融点を有し、Sが殆ど固溶しないPdを選び、その常圧焼結体の熱電特性に及ぼす影響について検討した。硫化時間を28.8ks一定とし、1023Kの硫化温度においてLa_2O_3粉末のCS_2ガス硫化法によりX線的に単相のβ-La_2S_3粉末を合成した。次に、これにPd粉末を0.5〜5mass%添加した粉末に50MPaの圧力を加えることにより冷間成形した圧粉体をBNを塗布した黒鉛容器に入れ、1.3×10^<-4>Pa以下の真空中1773Kまで約0.17K・s^<-1>の速度で昇温し、次いで3.6ks保持する常圧焼結を行った。得られた焼結体は、常温付近におけるゼーベック係数、ハーマン法による熱電指数を測定した。Pdを添加した常圧焼結体のゼーベック係数、比抵抗及び性能指数は、1.75mass%Pd添加の場合は各々1570μV・K^<-1>、41kΩ・cm、0.1×10^<-3>、3mass%Pd添加の場合は940μV・K^<-1>、3.44KΩ・cm、0.04×10^<-3>となり性能指数は添加量と共に減少する傾向を示した。また、電気伝導率の温度依存性はT^<-1/4>に比例し、伝導機構はMott型のホッピング伝導であると推察した。SEM-EDXによる局所元素分析の結果、PdはLa_2S_3の結晶粒内に球状粒として存在しているものもあるが、粒界に沿っても局在が確認された。なお、Pd以外のCr、Fe、Co、Cu金属の添加においては、焼結体中に多くの空孔が生じ、性能指数の向上は認められなかった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)