Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
研究計画に記載の各項目について,得られた成果を述べる。 (1)弾道電子放出と音圧発生を応用するための定量的検討 弾道電子を真空中に放出させて蛍光体スクリーンを励起する2.6インチフルカラー平面ディスプレイを試作し,動画像表示への有効性を示した。また,真空に放出させずに弾道電子を励起源として用いる面発光固体素子を試作し,基本動作を確認した。 さらにナノ結晶シリコンの熱誘起超音波発生の音響出力特性をくわしく測定評価し周波数特性の平坦さをはじめ,歪み率,ダイナミックレンジ,動的応答性などについて,従来の超音波放出源にはない特長を明らかにした。 (2)駆動法など基盤技術の検討 発光素子および平面ディスプレイに対しては,動作モードとして単純マトリクス方式が有効であることを示し,弾道電子から期待される有利点が裏付けられた。 また、音響出力を向上するためには素子寸法のスケーリング効果と同時にパルス駆動が有効であることも明らかにした。 (3)ガラス基板上を用いた大面積素子の開発 弾道電子励起形の平面ディスプレイが,多結晶シリコン膜を堆積したガラス基板上で形成できることを薄型真空素子で実証した。これは,全固体形素子への発展につながるものである。その基礎実験として,シリコンウエハに多結晶シリコン膜を堆積した基板について,弾道電子励起による蛍光体発光動作を確認した。 また,大面積シリコン基板または多結晶シリコン膜を均一にナノ結晶化する陽極酸化装置を開発し,主要なプロセス要素を明らかにするとともに,大面積素子の有用性を弾道電子放出素子および超音波発生の両者について示した。
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