環境ホルモン固定化高性能ビーズを用いた生体側レセプターの単離同定とその機能解析
Project/Area Number |
13027224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
片岡 浩介 東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 助手 (20262074)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 内分泌攪乱物質 / アフィニティー精製 / ラテックス微粒子 |
Research Abstract |
内分泌攪乱物質(Endocrine Disruptors : EDs)は、生体にさまざまな悪影響を与える以上は、生体側のレセプター分子が存在するはずである。内分泌系の攪乱作用という観点からすれば、最も考えやすいレセプター候補となるのは核内レセプター群であるが、これまでに調べられた限りでは、これらのレセプター群との結合は、疑似エストロゲン作用があるとされている物質ですら、必ずしも充分強いものではない。また、EDsは内分泌系の攪乱作用以外にもさまざまな悪影響を生体に与えることが知られている。したがって本研究では、EDsの生体側のレセプターが他に存在するものと考え、これらを単離・同定し、EDsの生体に及ぼす影響とそのメカニズムについて新たな視点を獲得することが目的である。 生体側レセプター分子を精製するために、高性能のラテックス徴粒子を担体としたアフィニティー精製法を用いた。フタル酸エステル、アルキルフェノール、アトラジンなどをモデル化合物として選び、これらをラテックス微粒子表面上に固定化し、細胞の粗抽出液からこれらのEDsに特異的に結合する生体側レセプター分子を精製したところ、それぞれのEDsに対して特異的に結合する因子が複数種類ずつ得られることがわかった。これらのおのおのを大量に精製して部分アミノ酸配列を決定することにより、タンパク質を同定した。また、複数のEDs固定化微粒子から共通して精製されるタンパク質もあれば、それぞれのEDにのみ特異的に結合するタンパク質もあることがわかった。これらのEDsに共通して得られるタンパク質は、EDsに共通した攪乱作用を発揮する上でのレセプター分子として機能している可能性が考えられる。一方、それぞれのEDに特異的に結合するタンパク質は、それぞれのEDに固有の作用に関与しているのかもしれない。現在、これらのタンパク質に対応するcDNAを入手し、分子生物学的手法を用いてこれらのタンパク質の機能と、EDsによる攪乱作用との関連を解析している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)