生殖腺刺激ホルモン合成の攪乱を介した環境ホルモンの生殖機能への影響解析
Project/Area Number |
13027270
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
長江 真樹 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (00315227)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | ビスフェノール-A / ノニルフェノール / 内分泌撹乱 / FSH / LH |
Research Abstract |
生殖腺刺激ホルモン(GTH : FSHおよびLH)の合成量は、性ホルモンのフィードバックにより適正に保たれている。そのため、性ホルモン様作用を示す化学物質によって、その合成が撹乱される可能性もあり、それによる生殖機能の変化も懸念される。そこで本研究ではコイを用いて、ビスフェノール-A(BPA)およびノニルフェノール(NP)のFSHβおよびLHβmRNA量に及ぼす影響をノーザンブロツト法により調べた。 異なる成熟状態のコイ(未熟期および成熟初期)において、BPAおよびNPの何れの投与によっても(複数濃度)、脳下垂体中FSHβmRNA量には殆ど変化が認められなかった。下垂体LHβmRNA量の変化には、両方の成熟段階の個体で、BPAおよびNPの何れの投与においても同様の傾向が認められた。即ち、BPAおよびNPの投与濃度依存的にLHβmRNA量が増加する傾向を示した。しかしながら、これらの増加には統計学的な差異は存在しなかった。対照実験として行った性ステロイド(エストラジオール-17βおよびテストステロン)の投与では、顕著なLHβmRNAの増加が認められたことから考えると、BPAおよびNPの性ホルモン様作用は、これまで報告されている通り、非常に弱いものと推察され、少なくともこれらの成熟段階における短期間の曝露によっては、GTH遺伝子の転写に殆ど影響を及ぼさないことが示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)