周生期の内分泌撹乱物質投与におけるマウス膣上皮および間質の相互作用について
Project/Area Number |
13027275
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐藤 友美 横浜市立大学, 理学部, 助手 (40295506)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | エストロゲン / 子宮 / 膣 / エストロゲンレセプター / 転写共役因子 / インスリン様成長因子I / 上皮 / 間質 |
Research Abstract |
1.エストロゲンレセプター(ER)によるリガンド依存的な転写調節には、正負それぞれの方向においていくつかの転写共役因子が関わっていることが明らかとなっている。出生直後および成熟マウスの子宮、膣における、ホルモン投与後のERといくつかの転写共役因子のmRNAの発現変化を調べ、器官や時期による違いを比較、検討した。その結果、3μgのジエチルスチルベストロール(DES)を1回投与すると、子宮、膣のERα、ERβ、SRC-1、GRIP1、SRC-3およびp300のmRNAの発現量は減少する傾向を示した。一方、RIP140のmRNAはDESを投与して3時間後に一過性に増加し、その後減少した。出生日のマウスと、2ケ月齢の卵巣摘出マウスの子宮、膣におけるERと転写共役因子のmRNA量を比較したところ、ERαは出生日のマウスにおいて、ERβは卵巣摘出成熟マウスにおいてそれぞれ低かったが、転写共役因子のmRNAの発現量には大きな差は見られなかった。以上の結果をまとめると、子宮、膣における転写共役因子のmRNAの発現量には、時期および器官による差は見られなかったが、DES投与後にRIP140のmRNA発現が一過性に誘導されることが明らかとなった。 2.エストロゲン刺激によるマウス子宮、膣上皮の細胞増殖、分化は、間質に存在するERαが仲介している。このとき、間質から上皮に向けて分泌される何らかの因子が考えられており、インスリン様成長因子I(IGF-I)もその候補の一つとして挙げられている。IGF-Iノックアウトマウスの生殖器官は未成熟だが、その子宮を正常マウスの腎臓皮膜下に移植したところ、エストロゲンに対して正常に反応することが明らかとなった。このことから、従来考えられていたエストロゲン刺激によって間質でIGF-Iがつくられ、それが上皮に作用するという経路は必ずしも必要ではないことが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)