核内受容体の細胞質・核間輸送および発癌性からみた内分泌攪乱メカニズムの解析
Project/Area Number |
13027291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
川尻 要 埼玉県立がんセンター, 研究室, 主幹 (50142112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橘 正芳 埼玉県立がんセンター, 研究室・主幹 (10128712)
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Project Period (FY) |
1999 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 内分泌撹乱物質 / TCDD / AhR / ARNT / CYP1A1 / 核移行 / 核外輸送 / DNAチップ |
Research Abstract |
1.生殖腺形成に関与する転写因子の細胞質・核間輸送の調節機構の解析 ダイオキシンの複合的な生物機能への影響を解析するために、性分化関連因子でありステロイドホルモン合成を調節するSF-1とその抑制作用を示すDax-1の細胞内での相互作用について検討した。その結果、Dax-1はSF-1と結合してSF-1のNLSを利用して核に移行すること、SF-1との結合にはDax-1の最もN端に近いNR box 1が関与すること、これらの複合体の核への移行にはC端に存在しているAF2ドメインも重要であること、AF2ドメインに変異のある先天性副腎低形成(AHC)患者のDAX-1はSF-1依存的な核移行活性が非常に低下していることが示された。従って、正常なDAX-1の細胞内局在性が変異により乱されることにより遺伝性疾患AHCの原因の一部になることが示唆された。 2.DESの発がんに関与する標的遺伝子の同定 内分泌攪乱物質の影響の受け方には、個人差があり遺伝的背景が関与していると思われる。この仮説をラットを用いQTL(quatntitative trait loci)分析により証明することを試みた。まずF344とLong Evansの交配により、32系列のrecombinant inbred(RI)ラットを作成しマイクロサテライトマーカーを用いたPCR法によりstrain distribution pattern(SPD)表を作成した。ついで内分泌攪乱物質のひとつである非ステロイド系エストロゲン作用物質diethlystillbestrol(DES)約17mgをポリスチレンチューブに封入し、生後4週間の雄性ラットの皮下にうめこんだ。8週間後に、睾丸重量を測定した。重量は各RI系で異なり、Map Managerソフトを用いQTL解析したところ、ラット第7染色体に連鎖することがわかった。すなわちDESによる睾丸委縮の程度には連鎖座位付近の遺伝子の多型が関与していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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