Project/Area Number |
13029006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石原 淳 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80250413)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 含窒素化合物 / スピロ化合物 / Diels-Alder反応 |
Research Abstract |
近年、ピンナトキシン類やギムノジミンなど含窒素スピロ骨格をその骨格中に有する海産毒が貝や渦鞭毛藻から得られ、その強力な生物活性と特異な構造により注目を集めている。これらの化合物はいずれも、生体内では分子内Diels-Alder反応により生合成されていると推測され、エキソ付加で骨格構築されていることが特徴である。既にBCD環部位を立体選択的に構築する方法を見出し、さらにテトラケトン体をアセトニトリル中HF・Pyにて処理することで、5つの環状アセタール部位を一挙に構築する方法を見出した。今回、AG環部位に相当する含窒素スピロ骨格を光学活性として構築するために、不斉ルイス酸触媒によるα-メチレンラクタムと種々のジエンとのDiels-Alder反応を検討したtBuBOXと銅触媒による不斉Diels-Alder反応は、ジエノフィルがs-cis配座を経て進行することがEvansにより提唱されており、二座配位可能なN-カルバメート体を基質とすることで不斉構築できると期待した。実際、Cu(OTf)_2/(S,S)-tBuBOX存在下で種々のジエンとのDiels-Alder反応を検討したところ、高エナンチオ選択的かつエキソ選択的に望む含窒素スピロ化合物を与えた。しかし、ジエン置換基により反応の進行が遅く、低収率であった。そこで、銅触媒の対イオン効果を検討したところ、AsF_6^-, SbF_6^-を対イオンとすると反応が加速されるとともに原料の回収率も向上し、良好な収率で望む含窒素スピロ化合物を得ることができた。不斉リガンドなしの反応ではエキソ選択性が顕著に減少することから、本反応では銅錯体のtBu基とジエンの間に立体反発が生じる結果、エキソ選択性を生じたと考えている。また、光学活性なジメチルラクタムを誘導し、不斉Diels-Alder反応が進行することを見出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)