Project/Area Number |
13029018
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
濱田 康正 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (90117846)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | 不斉単座ホスフィン配位子 / 多元素環状配位子 / 触媒的不斉合成法 / ピペラジン / トリスジメチルアミノホスフィン |
Research Abstract |
我々はこれまで不斉単座ホスフィン配位子の開発研究を進め、下図に示す単座ホスフィン配位子2,6-ジメチル-9-フェニル-9-ホスホビシクロ[3.3.1]ノナン(9-PBN)の合成に成功している。立体制御能をより高めた配位子の開発を目指して9-PBNで成功した分子設計を一部受け継いだ1,8-ジアザ-3-オキサ-2-ホスファトリシクロ[4.4.0.02,8]デカン構造と3,6-ジアザ-7-ホスファトリシクロ[4.3.0.03,7]ノナン構造を基本構造とする新しい多元素環状配位子Aの合成を計画した。 まずはじめにAの合成を検討した。市販のフェニルグリシンとアスパラギン酸ジエチルエステルからジペプチドを常法により合成し、これのN保護基を除去した後ジケトピペラジン化を検討した。この反応では一部エピメリ化が進行した。精製後、過剰のフェニルリチウムでアルキル化すると第3級アルコール体が得られる。このアルキル化反応でもエピメリ化が進行し、室温まで温度を上げると1:1の混合物となることが解った。-30_iC以下の低温ではエピメリ化を押さえることが出来たが反応は遅く、現在迄のところ低収率である。 次に多元素環状骨格のAが出来るかを検討した。ボラン還元によりピペラジン誘導体を得た後、トリスジメチルアミノホスフィン(P(NMe_2)_3)との交換反応を検討した。トルエン中P(NMe_2)_3と加熱し、ボランで処理すると目的の多元素環状配位子Aをポラン錯体として取り出すことが出来た。まだ精製と途中段階でのエピメリ化に問題があり、大量合成には至っていない。また、ボランを外すところは検討中である。 より簡単な構造の下記に示す多元素環状配位子の合成も平行して進めている。中間のピペラジン誘導体は容易に得られ、現在リン原子の導入、生成物の精製を検討中である。
|