Project/Area Number |
13029102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
柳 日馨 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80210821)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | タンデム型ラジカル反応 / 一酸化炭素 / 分子内SH_2型反応 / 含カルボニルヘテロ環 / チオラクトン / セレノラクトン / シラシクロペンタノン |
Research Abstract |
近年、有機合成化学においてラジカル反応の化学の重要性が再認識されると共に、その未開拓な潜在力が注目されている。本研究では、多元素環構築のための新方法論の開発を、一酸化炭素の取り込みを伴うタンデム型ラジカル反応に依拠して達成するものとした。特に炭素ラジカル種の一酸化炭素への付加と、つづくアシルラジカル種の分子内SH2型反応による含カルボニルヘテロ環構築法の開発を検討した。その結果、以下にしめすような3つの型の反応を達成した。 オレフィンへのシリルカルボニル化に基づく方法を検討した結果、アシルラジカル種は分子内の硫黄への攻撃を行い、tert-ブチルラジカルの脱離と共に五員環のチオラクトンが生成した。また同様なセレノエーテルとの反応では五員環のセレノラクトンが生成した。一方、ケイ素上でのアシルラジカルによる分子内SH2型反応について検討しシラシクロペンタノンへの変換を期待した。その結果、アルキル基やトリメチルシリル基を脱離基として用いた場合には分子内SH2型反応は生起しなかったが、トリメチルスズ基を脱離基として用いた場合に反応が進行し、期待したシラシクロペンタノンが生成した。シラシクロペンタノンは基本的環骨格を有するヘテロ環化合物であるにもかかわらず、これまでほとんど知られていない。本反応はアシルラジカルによるケイ素上でのSH2型反応の最初の例であり、一酸化炭素の組込みによる新手法となる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)