水素結合による高分子集合体のMesomorphic相構造と可逆的構造転移
Project/Area Number |
13031022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
秋葉 勇 北九州市立大学, 国際環境工学部, 講師 (80282797)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 水素結合 / 高分子集合体 / くし型会合体 / Mesophase / ソフトマテリアル |
Research Abstract |
水素結合高分子集合体において、ヒドロキシフェニル基とピロリドンや3級アミンとの間に基質特異的に水素結合が形成されることを見出した。また、この基質特異的水素結合を利用することにより、熱可逆ゲル、高分子コンプレックスの形成を行った。 次いで、基質特異的な水素結合を他の相互作用や分子構造と組合せることにより、ポリ(4-ビニルフェノール)-N,N-ジメチル-n-アルキルアミンやポリ(N-ビニルピロリドン)-p-オクタデシルフェノール(PVP-PDP)などの高分子-界面活性剤において自己組織的に分子ナノ集合体が構築されることを見出した。得られたくし型高分子-界面活性剤集合体のナノ規則構造は小角X線散乱法により明らかにされた。 更に、PVP-PDP集合体の水溶液及びキシレン溶液の相挙動を検討した。PVP-PDPは水溶液中ではPDPのエマルジョン形成、マクロ相分離及び熱可逆的ゲル-ゾル転移といった多様な相転移が観察された。一方、PVP-PDPのキシレン溶液では熱可逆的ゾル-ゲル転移のみが見られた。キシレン溶液中での熱可逆ゾル-ゲル転移は溶液中でPVP-PDPが形成するナノ規則構造に由来して発現すると考えられる。以上の様に、水素結合により形成される高分子-界面活性剤のくし型集合体は溶液中では溶媒の極性などにより相挙動が大きく異なることを見出した。これは、周囲の環境の変化に応答してその状態を大きく変化させる、環境応答能をもつソフトマテリアルとなることが期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)