Project/Area Number |
13035040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
松本 直幸 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00252726)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥7,300,000 (Direct Cost: ¥7,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 大脳基底核 / 線条体 / 報酬 / 嫌悪刺激 / 目的指向的運動 / 介在細胞 / 嫌悪 |
Research Abstract |
サル線条体のコリン作動性介在細胞であると考えられる持続放電型細胞(Tonically Active Neurons, TANs)は、報酬予告など行動上の意味を持つ刺激に応答することが報告されている。このことは、TANsの応答が動物の動機付けや注意のレベルに強く依存することを示唆しているが、その活動の意義について統一的な見解が得られていない。我々は動物の動機付けのレベルを3段階にコントロールできる行動課題を用いて、TANsが行動課題中に出現する様々な感覚事象のうち、どの様な意味を持つ刺激に応答し、それが動機付けや注意の情報をどのように担っているのかについて検討した。手元のレバーを押すと待機を指示するLED(指示1)が点灯し、その後その色が赤、青、黄のいずれかに変わり(指示2)、その消灯(GO)を合図にできるだけ早くレバーから手を放す課題を2頭のサルに行わせた。指示2が赤の場合は、制限時間内のレバー放しで水を得る報酬条件、青はレバー放しが遅れると顔に空気が噴出される嫌悪条件、黄は成功試行でbeep音のみが呈示される中立条件である。反応時間は3条件間で異なっていた。被殻および尾状核から記録したTANsのうち82%(321/390)は指示2に対して応答し、そのうちの67%(n=214)は3種類の指示2に対して異なる応答を示した。3条件全てで応答したものは33%(n=107)であった。すなわちTANsの中には、注意が惹起される刺激に対して非特異的に応答するものと、動物の動機付けに強く依存した応答を示すものが存在することが明らかとなった。このことは、TANsが報酬獲得や嫌悪回避などの行動の目的に基づいた動機付けや注意の情報を担うことで、基底核の予測的、目的指向的行動の発現機序に貢献することを示唆する。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)