B細胞応答過程における抑制型Fc受容体の発現制御機構とその役割に関する研究
Project/Area Number |
13037002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
小野 栄夫 愛媛大学, 医学部, 助教授 (20302218)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | Fc受容体 / B細胞 / 免疫応答 / 自己免疫疾患 / 連鎖解析 |
Research Abstract |
B細胞免疫応答に関わる抑制性Fc受容体(FcγRIIb)発現制御については、順天堂大学広瀬幸子助教授との共同研究で、(1)リンパ濾胞胚中心における生理的FcγRIIb発現低下が、抗体産生促進的に働くこと、(2)その発現低下には、FcγRIIbプロモーターのAP-4転写因子による制御の示唆を結論付けた(J.Immunol.2002)。 一方で、マウス寿命の3/4にあたる壮年期に、脾臓においてFcγRIIb発現低下の有無の違いを表現するマウス系統間差を見出し、加齢とB細胞ホメオスターシスの遺伝制御機構を明らかにする目的で、マウスモデルを用いた遺伝学的アプローチを試みた。成果を以下の4項目にまとめる。 (1)加齢に伴って見られるFcγRIIbの発現低下は、細胞単位のFcγRIIb発現低下ではなく、骨髄でのB細胞産生の減少を反映した脾臓B細胞数減少を表現するものであった。 (2)加齢に伴う脾臓B細胞数の減少を示す系統と示さない系統の交配実験から、この減少は常染色体劣性遺伝様式をとる遺伝因子の関与が示唆された。 (3)FcγRIIbとCD22のB細胞マーカーの発現低下を指標にした連鎖解析により、着目したB細胞数減少は、5番染色体上のD5Mit233(10cM近傍)とsignificantな連鎖を示すものであった。19番染色体にも弱い連鎖を認め、多遺伝因子制御の可能性も示唆された。Quantitative trait locus(QTL)解析で5番染色体ピークに位置した候補遺伝子として、CD38とBST-1を挙げた。 (4)CD38,BST-1のアミノ酸一次構造には、系統間の差は見られなかった。また、脾臓B細胞におけるCD38の発現レベル、骨髄におけるBST-1の発現レベルにも系統間差は見られなかった。すなわち、両遺伝子のプロモーター活性にも系統間差はないと結論付けた。 遺伝子の実体という本質的な指摘に至るには、B細胞減少の指標・見る時期の改善や、交配規模の拡大などを図った、新たな解析が必要である。本成果は、そこまで至らないまでも、J.Immunol.に投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)