植物病原糸状菌の宿主特異的毒素:生成と宿主応答の分子機構
Project/Area Number |
13039010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
尾谷 浩 鳥取大学, 農学部, 教授 (50032305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 基一朗 鳥取大学, 農学部, 講師 (00183343)
中島 廣光 鳥取大学, 農学部, 教授 (40144646)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 植物病原糸状菌 / 宿主特異的毒素 / 宿主応答 / 葉緑体シャペロニン / 毒素受容体 / 宿主特異的毒素生合成遺伝子 / 小型染色体 |
Research Abstract |
1.宿主特異的毒素(HST)の単離・構造決定 キュウリ褐斑病菌は新規のHST(CCC毒素)を生成することが明かとなっている。そこで、褐斑病菌の培養ろ液よりCCC毒素の単離を試みた。DIAION HP-20、Cosmosil 75C_<18>-OPN、Sephadex LH-20のカラムクロマトグラフィーを順次行い、さらにHPLCによって単一のピークとしてCCC毒素を単離することができた。 2.宿主特異的毒素(HST)生成の分子機構 アブラナ科植物黒すす(黒斑病)菌は、宿主植物上でのみHST(AB毒素)を生成するが、AB毒素の生成は病原菌と宿主植物の相互作用によって出現する物質によって誘導される。今回、AB毒素生成誘導物質の単離を試みた結果、本誘導物質は分子量約1,300のマンノースおよびガラクトースを主成分とするオリゴ糖であることが示唆された。さらに、本誘導物質は宿主植物由来で、黒斑病菌には本誘導物質を宿主植物から遊離させる因子が存在することも明かとなった。 3.宿主特異的毒素(HST)に対する宿主応答の分子機構 HST(AM毒素)生成菌のリンゴ斑点落葉病菌に対して、感受性のリンゴ品種には感受性と関連する蛋白質(SA60)が存在する。SA60は葉緑体シャペロニンαサブユニット(cpn-α)のホモログであり、cpn-αの遺伝子解析から、SA60はcpn-α遺伝子の点突然変異による1アミノ酸の変化によって生じたことが明かとなった。斑点落葉病菌に対して、リンゴ品種ではAM毒素受容機構の有無によって感受性か抵抗性かが決定されており、SA60はAM毒素の受容体である可能性が高い。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)