線虫C.elegansプレキシン/セマフォリンの解析
Project/Area Number |
13041023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 新 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90171420)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | C.elegans / プレキシン / セマフォリン / 変異体 / 神経細胞 / 表皮細胞 / フェマフォリン |
Research Abstract |
セマフォリンとその受容体であるプレキシンは、脊椎動物の軸索ガイダンスに重要な役割を果たすことが明らかにされている。線虫C.elegansには、3種のセマフォリンと2種のプレキシン遺伝子しか存在せず、セマフォリン/プレキシン系の生体内機能を解明するよい材料となる。我々は、すでに、C.elegansプレキシン遺伝子の一つであるplx-1の変異体で表皮系形態形成に異常があることを明らかにした。今年度は、主として以下の項目について調べた。 1)plx-1変異体の表現型解析:昨年度は、初期の陰門前駆細胞において、細胞配列が異常であることをしめした。今年度は連続観察によりこの異常が生ずる過程を明らかにした。即ち、野生型株では、最初それぞれ孤立して存在していた陰門前駆細胞が前後方向に伸長して互いに接すると伸長を止めて、前後に連続した細胞列を形成する。一方、plx-1変異体では、陰門前駆細胞が伸長して互いに接した後も伸長が止まらず細胞が左右に並んでしまう。セマフォリン・プレキシン系がC.elegans表皮細胞の細胞移動が起こる際に接触依存的なストップシグナルを伝える機能を持つことが示された。 plx-1遺伝子は運動神経細胞をはじめとする神経系での発現が見られる。しかしplx-1変異体は単独では運動および神経系の形態に大きな異常は無く、これまで神経系での機能はよくわかっていなかった。今回rac遺伝子のひとつであるced-10の変異体と2重変異を作成したところ、強い運動異常が認められ神経束の脱束化が見られ、プレキシンがC.elegans神経系で機能していることが確認できた。 2)セマフォリンの機能解析:カナダ、トロント大学のJoe Culotti博士との共同研究を行い、彼らが単離した膜貫通型セマフォリンCeSema-1aの変異体smp-1が陰門形成においてplx-1変異体と同様の異常を示すことを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)