水晶体発生過程をモデル系とした器官発生における細胞増殖、分化制御機構の研究
Project/Area Number |
13043011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 すみ子 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (60240735)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 遺伝子 / 再生医学 / シグナル伝達 / 生理活性 / 発生・分化 |
Research Abstract |
ゼブラフィッシュのクリスタリンαプロモーターをもちいて種々の細胞周期、細胞死関連遺伝子を水晶体特異的に発現させ、水晶体の細胞周期制御を擾乱させる。このことにより水晶体での増殖とその停止、分化の空間的時間的制御について検討することを計画した。まず増殖停止の必然性について検討するために活性化型βカテニン、SV40 large T抗原、V-Rasを単独あるいはくみあわせによりクリスタリンαプロモーターを用いて発現させた。しかし形態学的観察では水晶体の増殖の状況に変化は観察されなかった。このことは水晶体に腫瘍が発見されないことを鑑みて興味深い観察であった。一方で水晶体の核の消失機構を探るためにカスペースを発現させると水晶体繊維細胞の分化は大きく影響を受けた。さらにin situ TUNEL解析では多くの陽性細胞が観察され多くの核の染色体が断片化をおこしていることが予測された。しかしながら核は消失することなく水晶体の中央部付近まで存在しており、カスペースの活性化のみでは核を消失させることができないことが明らかになった。同様に、カスペース10,BAXでも断片化をおこした核が水晶体の中心部にまでのこっていた。一方、アポトーシス抑制因子であるBcl-xlの発現は影響を与えなかった。以上のことから従来言われているのとことなり水晶体の核の消失はカスペースを介したアポトーシスの系ではない経路によって行われていることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)