トランスジェニックナミテントウを用いた昆虫翅の多様性のメカニズムの解析
Project/Area Number |
13045017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新美 輝幸 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (00293712)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 形質転換体 / ナミテントウ / 翅 / 多様性 |
Research Abstract |
RT-PCR法により、数種の無翅昆虫及び有翅昆虫より、vestigial(vg)とscalloped(sd)の部分配列を得た。次に、無翅昆虫および有翅昆虫から得たvg cDNAをショウジョウバエに導入し、異所的な翅形成能を調査したところ、有翅昆虫のVGのみならず、無翅昆虫のVGも異所的な翅を誘導した。以上の結果より、無翅昆虫が出現した時点で既にVGとSDが存在しており無翅昆虫のVGは既に潜在的に翅形成に必要な機能を有する分子であったと考えられる。従って、無翅昆虫から有翅昆虫へと進化した際に、VGおよびSDの発現時期・部位の変化や、VG/SD複合体の標的遺伝子の変化が、翅獲得に重要なステップであったと推察される。 数種昆虫から翅形成遺伝子群をRT-PCRによりcDNAの部分配列をクローニングした。いずれの昆虫においても遺伝子の配列は非常に高く保序されていた。抗体染色法により、数種昆虫の翅原基における発現パターンを調査し比較したところ、翅の形態が著しく異なる鞘翅目、鱗翅目、双翅目の昆虫はいずれも蛹になる以前の翅原基では、翅の基本的なパターン形成に関与する遺伝子の発現は進化的に保存されていることが明らかとなった。 GFPを形質転換マーカーに用いたピギーバックベクターにより、形質転換ナミテントウの作出に成功した。形質転換効率は、3.7%であった。また、ナミテントウにおいてもRNAiによる遺伝子機能阻害が有効であることが明らかとなった。 遺伝子の異所的な発現誘導系による遺伝子の機能解析を行うため、テトラサイクリンOFFシステムを用いたピギーバックベクターを作製した。さらに、遺伝子発現をレポーター遺伝子の発現によりモニターするピギーバックベクターの作製も行った。
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Report
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Research Products
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