Project/Area Number |
13045033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
松尾 勲 理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 上級研究員 (10264285)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | マウス / 脳 / 形態形成 / ホメオボックス / 遺伝子 / 発生 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
1,Otx2のコンディショナルノックアウト遺伝子座をもつ変異マウスを作成した。この遺伝子座は、Creタンパク質が存在しない場合には、全く野生型のOtx2遺伝子座として働き、Creが発現する細胞では翻訳開始点を含む第一エキソンが取り除かれ、null変異遺伝子座として振る舞うことを明らかにした。 2,neo薬剤耐性遺伝子をOtx2遺伝子の第一イントロンに持つ遺伝子座の解析を行った。この遺伝子座は、neo遺伝子がcrypticなsplice部位を持つことが原因で、mRNA量が野生型に比べ顕著に低下したhypomorphic遺伝子座であることを明らかにした。実際、このhypomorph遺伝子座とnull遺伝子座とをもつ変異マウスでは顕著な前脳形成不全を示した。 3,この前脳形成不全が発生過程のいつ頃から認められるのか、各種分子マーカーを用いた解析を行った。その結果、前後軸や原条の形成は正常に進行していたが、初期体節期においては、前脳の特異的マーカーの発現は全く見られなかった。このことから、将来前脳になる前方神経上皮の構造は一時的には発生するが、その後の前脳への特異化が正常に進行しないことが示された。 4,このような前脳領域の特異化の異常がどの組織に起因しているかを明らかにするため、前方神経上皮と前方神経稜又はFGF8ビーズとの共培養実験を行い検討した。結果、変異マウスの前方神経稜は終脳マーカーを誘導させる活性を持っているのに対し、変異マウスの神経上皮は前方神経稜から放出される誘導シグナルに反応できなくなっていた。以上から、Otx2遺伝子が前方神経上皮において前方神経稜からの誘導シグナルに反応するのに必須な遺伝子であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)