脈管構造におけるEph/エフリンシグナルの機能解析
Project/Area Number |
13045034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
尾池 雄一 熊本大学, 発生医学研究センター, 助手 (90312321)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 脈管構造 / Eph / Ephrin-B2 |
Research Abstract |
Eph/エフリンシグナルは動脈-静脈内皮細胞間、内皮-壁細胞間に鏡面的に発現している。その意義を検討するためにアクチンプロモーター(CAG)を用いて全身性にエフリンB2を発現できるトランスジェニック(TG)マウスを作製した。TGマウスは上行大動脈への壁細胞のリクルートメントの異常による大血管形成異常のため生後大血管解離のため死亡した。また、このマウスにおいて血管の走行異常及び毛細血管網の低形成も見出した。次にコンディショナルにエフリンB2を発現できるトランスジェニックマウスを作製し血管内皮特異的なTIE2Creマウスとの交配により血管内皮細胞のみにエフリンB2を発現できるトランスジェニックマウスを作製した。このマウスにおいては、毛細血管網の低形成は認めるものの、大血管構築異常や血管の走行異常は認められなかった。これらの結果より血管系でのEph/エフリンシグナルは内皮-その周囲の間葉系細胞間では大血管構築及び血管の走行に重要な機能を果たしており、一方、動脈-静脈内皮細胞間では毛細血管網の形成に重要な機能を果たしていることが示唆された。最後にエフリンB2の特異的モノクローナル抗体の樹立に成功しFACS細胞分離装置によりエフリンB2陽性及び陰性細胞をを単離できるようになり、血管系におけるEph/エフリンシグナルの正と逆方向性シグナルの機能の相違を現在検討中である。このことは血管発生における特有のEph/エフリンシグナルの機能及び血管発生の機構を明らかにするものと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)