クラスターを構成する嗅覚受容体遺伝子の発現制御と進化の解析
Project/Area Number |
13202010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎森 康文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60160389)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 遺伝子 / ゲノム / 進化 / 神経科学 / 嗅覚 / 多重遺伝子 |
Research Abstract |
1.長鎖DNAの解析のほか、通常のゲノムサザン分析によって、ドジョウゲノム中に存在するすべてのMOR遺伝子の1/2〜1/4に相当し、4つのサブファミリーに分類される約30個のMOR遺伝子を同定した。 2.上記MOR遺伝子のクラスターのうち、Cサブファミリーに関して、8個のMOR遺伝子をタンデムに含むゲノム領域を解析したほか、ORF近傍に関しては他の3つのサブファミリー(47、A、202サブファミリー)の解析を終了した。これらのデータと既存のデータを総合的に検討した結果、以下のことが明らかになった。 2-1)魚類のMOR遺伝子には、共通の5〜7個のプロトタイプ遺伝子が存在すること、また、比較的系統的に近い魚種間でもサブファミリーのメンバーは種毎に単系統を形成していることがわかった。これにより、現在見られるMOR遺伝子サブファミリーはそれぞれの種が進化する過程で比較的新しく重複・変異したものであり、進化のはやい遺伝子であることがわかった。 2-2)これまではゲノム上にクラスターを形成している数個の類似したM0R遺伝子をサブファミリーとして分類ユニットの最小単位と考えてきた。しかし、本研究結果を基に、コーディング領域と周辺領域の塩基配列や、メチル化が起こるCpG配列の位置や数を考慮してさらに詳細に比較検討すると、1つのサブファミリーが複数のグループに分けられることがわかった。例えば、ドジョウのAサブファミリーやCサブファミリーに含まれる8〜10個のM0R遺伝子は、2〜3のメンバーを含む小さなグループに分けることができる。さらに、遺伝子の転写活性や発現遺伝子の選択に関わると期待されるCpG配列の位置とパターンは、それぞれのグループに特徴的であることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)