Project/Area Number |
13204004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
里見 進 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00154120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 康司 理化学研究所, 横浜研究所・ゲノム科学総合研究センター, 専任研究員 (80280733)
佐藤 成 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (20250764)
大河内 信弘 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40213673)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Keywords | 虚血、再潅流傷害 / DNAマイクロアレイ / ischemic preconditioning / 遺伝子発現データベース |
Research Abstract |
虚血、再潅流傷害の過程を遺伝子発現の面から網羅的に捉えようとする目的でマウス肝、腎の虚血、再潅流モデルを作成しcDNAマイクロアレイによる解析を行った。肝、腎の虚血再潅流モデルでは血清逸脱酵素の上昇、組織所見によるアポトーシスの増加から有用なモデルであると判断した。このモデルを用い時関経過にそって多くのポイントで臓器を採取しその時点での遣伝子発現状況をマイクロアレイを用いて解析した。時間軸に沿った実験数を多くとることにより、より詳細なクラスター解析が可能となった。得られたデータは縦軸に最大約40,000種類の遺伝子、横軸に実験数(8〜13)をプロットし、遺伝子軸(縦軸)にone way clusteringを行うことにより虚血、再潅流ストレスにより共発現する遺伝子達がクラスターを形成した。その結果、既知の遺伝子を核としたクラスターの解析により遺伝子同士の新たなネットワークが予測可能であった。 次に虚血、再潅流傷害を抑制する現象として知られているischemic preconditioning(IP)のモデルをマウスの肝で作成しその傷害抑制効果を血清逸脱酵素やアポトーシス数で確認した後、同様にマイクロアレイによる解析を行った。この結果を先のデータペースと比較することによりIPで誘導されている遺伝子を調べた。上位に誘導されている遺伝子には既知の細胞保護因子も多く含まれこの中にはシグナル伝達に関わるもの、抗酸化作用を持つもの、シャペロンの作用をもつもの、機序が不明のものが含まれた。ここからIPは多様な細胞保護機構を持つと考えた。そうであれば誘導された機能の未知な遣伝子の中に新たな細胞保護因子が見つかる期待がある。 現在、培養細胞において虚血、再潅流傷害に匹敵する系をつくり上記で細胞保護因子の候補となった遺伝子を導入しその効果を判定する段階に入っている。
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