遺伝子情報を利用した慢性関節リウマチの病態解析と分子診断法の開発
Project/Area Number |
13204023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武川 睦寛 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30322332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有村 佳昭 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80305218)
館林 和夫 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50272498)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / cDNAアレイ / 樹状細胞 |
Research Abstract |
慢性関節リウマチ(RA)の新たな診断法開発、および病態解明に有用な遺伝子を同定する目的で以下の2つの研究を施行した。 1.RA患者由来滑膜組織におけるcDNAアレイを用いた網羅的遺伝子発現profiling RA患者由来の滑膜組織および対照として変形性関節症患者(OA)から採取した滑膜組織に発現する遺伝子をcDNAアレイ法により網羅的に解析し、約40種類の遺伝子(アポトーシス制御、シグナル伝達、サイトカイン関連遺伝子)がRA滑膜組織特異的に高発現していることを見出した。また、RAで特に発現亢進する遺伝子として、p53の機能制御に関与する遺伝子を同定した。一方、RA滑膜で特異的に発現低下が認められる新たな14種類の遺伝子を同定した。これらの遺伝子をさらに詳細に解析することで、RAの診断、予後推定、治療法選択等に有用な遺伝子マーカーを同定し得ると考えられた。 2.樹状細胞の成熟、分化に関与する遺伝子のDifferential display(DD)法を用いた網羅的解析RA滑膜では樹状細胞の分化異常が見出され、RAの病態との関与が示唆されている。樹状細胞の分化機構を解明することを目的とし、DD法を用いて、樹状細胞をTNFαやLPSで分化誘導した際に経時的に発現変化の認められる遺伝子の同定を行った。その結果、樹状細胞の分化に伴い発現亢進する遺伝子として新規遺伝子を含む17種の遺伝子を同定した。また、分化に伴い特異的に発現が消失する遺伝子としてアポトーシス抑制分子NAIPを同定した。抗原提示能を持つ成熟樹状細胞は通常アポトーシスにより排除され、免疫応答抑制に向かうと考えられるが、この分化に伴う樹状細胞のアポトーシスにNAIPの発現低下が関与することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)