ゲノム資源とノックアウトマウスを用いた22q11.2症候群の成因の解明
Project/Area Number |
13204034
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
三浦 直行 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40165965)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 進昭 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10250341)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
|
Keywords | MFH-1 / DiGeorge症候群 / ノックアウトマウス / ゲノム / 相互作用 / 大動脈 / 骨形成 |
Research Abstract |
MFH-1ノックアウトマウスがヒト22q11.2症候群患者のよい動物モデルであることを用いて、22q11.2症候群の発症の分子メカニズムを解析した。 大動脈弓離断と顔面頭蓋骨の形成異常を呈するエンドセリン受容体A(ETA)とMFH-1のノックアウトマウスを利用して、MFH-1遺伝子とETA遺伝子のゲノム内相互作用について詳しく検討をした。ヌルマウスにおける他の遺伝子の発現を検討した結果、MFH-1遺伝子とETA遺伝子は互いに独立に大動脈血管形成に働いていることが判明した。次に、生体におけるMFH-1遺伝子とETA遺伝子の相互作用を検討するために、MFH-1/ETAダブルホモマウスを作製した。ダブルホモマウスは胎生11.5日あたりで死亡することが明らかになった。そこで、ダブルホモマウスの死因について詳しく検討した。心室や心房の形態、心筋の分化や肉柱の分化は野生型と差がなく、心臓と大血管の連結部の異常もなかった。明らかに異常を示したのは、ダブルホモマウスで心房の拡張と心臓周囲腔の拡張が認められ、ダブルヘテロマウスや野生型にはこのような拡張は認められなかった。このことから、ダブルホモマウスは胎生11.5日前後に心不全のために致死に至っていることが判明した。 約半年前に、22q11領域にあるTbx1,CrkL遺伝子のノックアウトマウスが作製され、いずれもホモマウスで大動脈弓の異常が観察された。そこで、生体におけるMFH-1遺伝子とCrkL遺伝子、Tbx1遺伝子とCrkL遺伝子の相互関係を明らかにする第一歩として、それぞれのダブルヘテロマスを作製した。前者はメンデル法則に従って胎仔が生まれ、後者はダブルヘテロマウスが生まれなかった。このことは、CrkLはMFH-1とは独立に働くが、Tbx1とは何らかの関係があることを示唆している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)