単一細胞における遺伝子発現の多面解析を用いた疾患の発症・進展因子の同定
Project/Area Number |
13204048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉本 幸彦 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (80243038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 智之 京都大学, 薬学研究科, 助手 (40303846)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
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Keywords | プロスタグランジン / 遺伝子発現プロフィール / シングルセル / RNA増幅 / アレルギー / 大腸癌 / 発熱 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
【研究の目的】(1)遺伝子発現プロフィール解析の際に、出発材料としてシングルセルからスタートし、その発現相対比を保ちながらRNAを増幅するT7-RNA増幅法を確立すること。(2)病理切片を含む種々のin vivo試料への応用を前提として最適化すること。 【研究の進め方】(1)研究代表者はこれまでに、KOマウス解析により特定のプロスタノイド受容体が癌やアレルギー、疼痛など疾患の発症・進展に関与することを示したが、受容体の下流でどの様にその病態作用を発揮するかという分子メカニズムは不明であった。(2)本研究では、これらプロスタノイドの病態作用を題材として、T7-RNA増幅法によりシングルセルの網羅的発現解析を行い、受容体の下流で決定的に働く病態因子の同定を試みる。 【2001年度の研究当初計画】(1)解析の場となる疾患とプロスタノイド受容体の関係を明らかにする。(2)シングルセルを初発材料としたT7-RNA増幅法を習得し、アレイ解析系を確立する。(3)発熱、疼痛、アレルギー性喘息、大腸癌の各疾患モデルの進展因子解析を開始する。 【2001年度の成果】(1)プロスタノイドの特定の受容体が大腸癌と潰瘍性大腸炎の発症・進展に関与することを見出した。(2)米国ペンシルバニア大にてEberwine教授の指導により組織切片のシングルセルからのT7-RNA増幅法を習得し、国内にて増幅からアレイ解析に至る系を確立した。(3)発熱を題材として解析を開始し、発熱伝達の候補因子を検索中である。 【達成できなかったこと、予想外の困難、今後の課題】(1)シングルセルの回収方法の改善に時間を要し、再現性を取るまでには至らなかった。(2)動物実験における個体差のように、細胞間のゆらぎが問題となったが、複数の個体から複数の細胞を解析に供することで、生物学的な差を捉えることが可能であった。(3)本法のハイスループット化が今後の課題である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)