新しい遺伝子多型検出システムを用いた免疫・アレルギー疾患の病因遺伝子の探索
Project/Area Number |
13204068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堀内 孝彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90219212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 健志 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00019671)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
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Keywords | アポトーシス / 遺伝子解析 / SLE |
Research Abstract |
1)アポトーシス、TNF/TNF受容体関連分子について、DNase 1、SAP、caspase-8、TNF-RI、TNF-RII、CD40L、OX40L、BAFF、APRILをはじめとした15分子については、全エクソンについて変異、ポリモルフィズムの有無の解析を終了した。DNase 1^<2)>、caspase-8^<3)>、TNF-RII^<4)>、APRILについてSLEとの関連を見いだした。2)B細胞シグナル伝達分子については、Lyn、Syk、HSl、SHP-1、SHIPについて解析を終了し、HSlとSLEの関連を見いだした。3)上記の疾患との関連を認めた分子についてはすべて機能解析を行った。完全長のcDNAを得て、Jurkat、HeLaなどの培養細胞に導入してアポトーシス、細胞増殖、サイトカイン産生などの指標で機能解析を行った。患者リンパ球についても同様の解析を行った。以下に成果を列挙する。・DNase 1の遺伝子異常(5番目のLysのストップコドンへの変異:K5X)をSLE患者2名について同定した。この変異により患者血中ではDNase活性が著明に低下しており、自己抗原となるDNAの分解、除去が障害され、免疫寛容が破綻することがわかった(Nature Genet.2001)。DNase 1遺伝子に変異を持たないSLE患者でも活性の低下が見られることから、DNase 1の補充療法によって免疫複合体形成を抑制し、SLE患者を治療できる可能性がある。・caspase-8はアポトーシスにおける重要な分子であるが、新規のsplice variant(caspase-8L)を同定し、SLE患者との関連を見いだした(BBRC 2000)。さらに今年度はこのcaspase-8Lの機能解析を行い、抗アポトーシスに働くことを証明した(Blood 2002)。・TNF-RIIについては196RポリモルフィズムのSLEとの関連、196Rの機能解析を行った(Arthritis Rheum.2001)。このようにSLEについていくつかの病因遺伝子を同定することに成功した。これらはアポトーシスとそれに引き続く免疫複合体除去に関連する分子であり、この分野を系統的に検討した研究は国内外に見られず、またSLEの新しい治療戦略を提示したという意味において画期的である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)