CYP2C9とVII因子の遺伝子診断に基づく抗凝固薬物療法の個別化
Project/Area Number |
13204078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
谷川原 祐介 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30179832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 満 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50174305)
小川 聡 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90124940)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | ワルファリン / CYP2C9 / CYP2C9*3 / 凝固系第VII因子 / TaqMan PCR法 / 遺伝子診断 / 薬剤反応性 |
Research Abstract |
抗凝固薬ワルファリンの至適用量は約20倍の個人差があり、出血等の重篤な副作用を発現する恐れがあるため、その用量設定はきわめて難しい。この背景として、ワルファリンの主代謝酵素はチトクロムP450のCYP2C9であるが、遺伝的に低活性型を保有する患者において薬理活性体S-ワルファリンの代謝が低下することや、血液凝固系第VII因子の遺伝多型が関与すると考えられる。 本研究では、CYP2C9と凝固系第VII因子をワルファリンの薬剤反応性を規定しうる候補遺伝子として注目し、治療効果・副作用発現との関係を多変量解析する。 まず、ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針に則り、研究実施計画書、遺伝子診断のための説明・同意文書の改訂を行い、院内倫理審査委員会の承認を得た。ワルファリン服用患者に対して順次インフォームド・コンセントを取得し、遺伝子診断用の血液検体の収集を開始した。併せて、TaqMan PCR法を用いたCYP2C9および凝固系第VII因子の遺伝子診断法を確立した。 一方、慶應義塾大学病院における年間ワルファリン処方動向を調査した結果、1日維持用量は0.5mgから11mgまで広範囲に分布し、1日用量1.5mg以下の低投与量群は14.2%(753症例中107症例)を占めた。収集された検体のうち、特にワルファリン低投与量症例を中心に遺伝子解析ならびに生化学検査データの解析を実施した。その解析過程において、例えば、低用量投与を受けている症例の中には、遺伝子変異は有しないが高度に腎機能が低下しているなど、遺伝子型による影響を抽出する上で、病態生理学的要因も同時に考慮すべきことが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)