マクロファージの運動及び貪食に関わる遺伝子の検索および解析
Project/Area Number |
13204088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
八木 良平 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第1研究部, 研究員 (00321703)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | パキシリン / ARFGAP / マクロファージ / 動脈硬化 |
Research Abstract |
マクロファージは血管内皮への浸潤、主として酸化LDLの取り込み、泡沫化といった一連の動態を示し、粥状動脈硬化の初期病変成立過程に深く関与することが知られている。これらの動態は、細胞運動・貪食・エンドサイトーシス等においてみられる分子機構を利用していると考えられる。本研究では、細胞運動・貪食・エンドサイトーシスに関与する可能性のある分子を網羅的に検索し、それらのマクロファージの動態への関与を調べることで、免疫、動脈硬化等の理解への新しい知見を与え、医学に貢献することを目的とする。 細胞運動・貪食・エンドサイトーシス過程は、細胞骨格・膜輸送等がコーディネイトされることにより成り立つと考えられる。パキシリンは、このような細胞骨格・膜輸送の多数の制御分子と結合し、マクロファージの動態に関与すると考えられているインテグリンの裏打ちアダプター分子である。我々はパキシリンと結合し、マクロファージの動態に関与すると予想される、ARFGAP蛋白質(膜輸送の制御低分子量G蛋白質ARFに対するGAPドメインをもつ蛋白質)に着目した。 ARFGAPドメインの存在を指標にデータベース検索したところ、多数のARFGAP蛋白質の存在が明らかとなった。これらのマクロファージの動態への関与の可能性について検討したところ、パキシリン結合性ARFGAP蛋白質のうち、PAG2およびPAG3は細胞運動、マクロファージの貪食、エンドサイトーシスのいずれにも関与することが明らかとなった。さらに、PAG2及びPAG3に結合する分子をスクリーニングし、細胞骨格・膜輸送等の制御に関与することが予想される、多数の分子が結合することが明らかとなった。従って、ARFGAP蛋白質のうち、少なくともPAG2とPAG3は、細胞骨格、膜輸送過等の制御関連分子とネットワークを形成し、マクロファージの動態に関与していると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)