多因子疾患病態機能解明のための実験動物モデル群を利用した遺伝学的アプローチ
Project/Area Number |
13204091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
永瀬 浩喜 理化学研究所, 実験動物開発室, 研究協力員(研究職) (90322073)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 高頻度低浸透性遺伝因子 / がん感受性遺伝子 / ハプロタイプスタディ / 遺伝学的遺伝子相関 / 線形非線形回帰解析 / 化学発癌 / マウス皮膚がんモデル / ケースコントロールスタディ |
Research Abstract |
本研究は、生活習慣病などの複雑な遺伝因子を解析するため実験動物発がんモデルを利用し統計学的、遺伝学的、生物学的、分子遺伝学的アプローチを用い高頻度低浸透性の遺伝因子同定法の確立を目指して行われた。当初期待していたシュミレーション法による解析や多段階非線形回帰解析法による遺伝子座間の相互作用解析は一定の成果が得られたが、特にこの研究期間に検討してきたマウスでのハプロタイプスタディとヒトがん解析の同時進行による相補的取り組みは非常に効果的であることが確認された。つまりがん耐性雑種マウスより作成した耐性の近交系マウスとがん感受性マウスとの交配により、マウスでの問題点であった転座の頻度が克服され人での複雑性もより簡略化できた。この系の利用により、がん感受性遺伝子座をかなり狭い範囲に狭めることに複数の遺伝子座でコンジェニックマウス等を作成することなく成功した。マウスでの狭小化した領域とヒトでのがん関連領域の比較により領域内候補遺伝子の選択が容易となった。この中で実際にマウス感受性遺伝子の一つの同定に成功し、さらにその遺伝子内の一塩基多系が二つの異なるヒト集団を利用したケースコントローススタディでがん患者集団と非がん集団に相関したことは、これまで困難とされてきた高頻度低浸透性の遺伝因子であるヒトがん感受性をマウス発がんモデルを利用することにより同定しうるという可能性を示唆したと考える。このことは他の生活習慣病原因遺伝子の同定にも実験動物から同様のアプローチにより原因遺伝子を同定する可能性をも示唆し非常に重要と考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Publications] A. Yoshiki, A. Kogiso, N. Hiraiwa., Ike, F., Nagase, H., Yoshida-Noro, C., Fukunishi, N., Kusakabe, M.: "Dose dependent effects of heavy ion beams irradiationon on the testes in mice"RIKEN Accel. Prog. Rep.. 34. 173 (2001)
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[Publications] Bergo, M.O., Ambroziak, P., Gregory, C., George, A., Otto, J.C., Kim, E., Nagase, H., Casey, P.J., Balmain, A., Young, S.G.: "Absence of the CAAX endoprotease Rcel : effects on cell growth and transformation"Mol Cell Biol.. 22・1. 171-81 (2002)
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