時刻情報の生成・制御を支える転写因子群の発現プログラム
Project/Area Number |
13206022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡野 俊行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (40272471)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 松果体 / 概日リズム / 転写抑制 / サーカディアンリズム / MAPキナーゼ / リン酸化 / 光受容 / 転写因子 |
Research Abstract |
交付申請書に記載の研究実施計画に沿って研究を遂行し、下記の成果を得た。 1.新規時計遺伝子Bmal2の機能解析を進めるためにまず、ニワトリ松果体に発現する時計遺伝子(Bmal1,Bmal2,Clock, Per2,Cry1,Cry2)を単離した。これらの転写調節機能を転写アッセイより検討した結果、BMAL2は低用量ではCLOCKおよびBMAL1と協調的に転写を増大させ、高用量では自らの転写促進活性を抑制した。次に、MAPキナーゼ(MAPK)活性が松果体において日周変動することに着目し、MAPKと相互作用する時計分子を探索した。その結果、活性化型MAPKはBMAL1と会合し、その特定のアミノ酸残基(Thr534)のリン酸化を介してBMAL1の転写促進活性を抑制することが判った。一方、ニワトリ松果体細胞を培養し、明暗周期下あるいは恒暗条件下における時計遺伝子のmRNA発現様式を詳細に調べた結果、Per2の転写抑制因子であるCRY1およびCRY2のmRNA量がいずれも明期において増大することが判った。このことから、光によりCry1/2遺伝子の転写が誘導され、概日時計の光位相シフト(光同調)をひき起こす可能性が考えられた。 2.光位相シフトに関わる新規時計構成遺伝子を網羅的に検索するため、時刻特異的に光誘導される遺伝子をディファレンシャルデイスプレイ解析により単離した。得られた候補遺伝子を解析した結果、概日時計の時刻が遅れる夕刻の光刺激に伴いmRNA量が増加する分子として転写因子E4BP4を同定した。転写アッセイの結果、E4BP4はPer2遺伝子の転写抑制を介して概日時計の位相後退(時計を遅らせる作用)に関与すると推定された。 3.個体レベルにおいて時計分子の機能を解析するため、ゼブラフィッシュを用いた時計遺伝子導入個体の作成を目指し、ゼブラフイッシュのBmal遺伝子を単離した。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)