セントロメア機能制御系の構築を軸にしたゲノム伝達操作技術の開発
Project/Area Number |
13206038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 考太 京都大学, 生命科学研究科, 助手 (40303804)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | セントロメア / ヌクレオソーム / 染色体分配 / 分裂酵母 / CENP-A / GATA |
Research Abstract |
特にCENP-AホモログCnp1のローディング機構の制御ネットワークの網羅的解明にむけ、変異株およびサプレッサー遺伝子群の分離と分裂酵母ヒストン遺伝子の遺伝学構築を計画した。cnp1およびmis6変異株と同様の表現型を示す温度感受性変異株の系統的スクリーニングを行い、新たに5種の遺伝子座を同定した。ヒストン遺伝子については多重破壊に着手、これまでにヒストンH3とH4がゲノム上1コピーしか存在しない変異株の作成に成功した。また、cnp1温度感受性変異株の多コピーサプレッサー遺伝子として4種のAms遺伝子を分離した。Ams1、Ams3、Ams4がゲノム上遺伝子が3コピー重複するヒストンH4であること、Ams2が新規GATA転写因子型zinc fingerタンパク質であることを明らかにした。Ams2はcnp1変異だけではなくMis12セントロメアタンパク質の遺伝子変異およびそれに関連する遺伝子変異をも多コピーで相補することができた。ams2破壊株ではCnp1のセントロメア局在が顕著に低下、M期における常染色体の高頻度脱落により、極めて深刻な生育遅延が起こることがわかった。ヒストンH4もしくはCnp1の増量でこの生育遅延が大部分相補されることから、Ams2はセントロメアクロマチン形成にヌクレオソームレベルで関与する制御因子である可能性が示唆される。面白いことに、野生株細胞中においてもAms2をectopicに増量するだけで、局在能を失ったcnp1-1変異タンパク質をセントロメアへ再ローディングすることができた。Ams2は染色体が倍加するG1/SからG2初期にかけて増量しクロマチン領域に局在する。以上の結果は、Ams2が細胞周期を通じて維持されるCENP-Aのローディング活性を保障する重要な制御因子である可能性を示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
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