ランダムポリペプチドによる蛋白質の構造形成能の創出
Project/Area Number |
13208016
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
四方 哲也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00222399)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
|
Keywords | タンパク質 / ランダムアミノ酸配列 / 進化 / 人工酵素 |
Research Abstract |
計画されていた3つの選択方法を検討した結果、プレートに遷移状態アナログ(CAII)を固定する選択が有効であることがわかった。そこで、試験的にランダムアミノ酸配列(140アミノ酸残基)をもったディスプレーファージを調整し、CAIIに対する親和性による選択で進化実験を行った。 ランダムアミノ酸配列から初めて、各世代の集団を10クローンとした。第一世代では、調べた10クローンの中に強い親和性を示すものはなかった。しかし、その中でも親和性が一番高い配列を選び、ランダム変異を加え、第二世代のクローン集団とした。そして、この選択と変異のサイクルを6世代目まで繰り返した。その結果、世代が進むにつれて、徐々にCAIIにたいする親和性が上昇し、天然抗体の約半分程度に親和性をもったランダムポリペプチドが六世代目で得られた。このことは、今年度の目的として上げた選択系の確立が達成されたことを示している。さらに、進化してきたランダムポリペプチドをファージから切り離し、エステル加水分解活性を測定した。 その結果、世代が進むにつれてエステル加水分解活性が上昇していることがわかった。さらに、このエステラーゼ活性はCAIIによって阻害がかかることがわかった。これは、得られたポリペプチド上でおこるエステルの加水分解反応の遷移状態が、選択に用いたCAIIと構造が似ているためで、ランダムな初期配列からスタートしたポリペプチドに活性中心が進化してきていることを示唆している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)