脳への新規遺伝子導入法開発と脳神経疾患治療への応用
Project/Area Number |
13210092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森下 竜一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40291439)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / HGF / アポトーシス / リポソーム / HVJ |
Research Abstract |
脳虚血疾患治療に向けて、両側頚動脈閉塞モデルを用いて、HVJ-リポソーム法により肝細胞増殖因子HGF遺伝子を大槽への投与により導入した。その結果、導入後2週間まで有意のヒトHGF蛋白の発現を脳脊髄液中で確認した。ヒトHGF蛋白の発現に一致して、脳表面での血流増加が認められた。血管新生は、組織学的検討の結果、主に脳皮質で起こっていることが明らかになった。残念ながら、本モデルでは記憶障害などの評価に適さないモデルであるので、現在、サルにおいてHGF遺伝子による行動や記憶に対する治療効果を検討している。また、HGFの神経細胞における作用を検討する目的で、虚血後遅発性神経細胞死を特徴とする砂ねずみモデルで検討した。先のモデルと同様HVJ-リポソーム法により肝細胞増殖因子HGF遺伝子を大槽への投与により導入した。本モデルでは、HGF遺伝子導入によりCA1領域の虚血後遅発性神経細胞死が著明に抑制されることが明らかになった(Gene Therapy 2001)。特に、アポトーシス促進因子であるbaxの核内への移行がHGFにより阻害され、神経細胞死抑制がアポトーシス抑制であることを示した。また、脳研究における高次脳機能の成熟個体での機能解析は必須であるが、未だ成熟個体での高次脳機能を可能にする遺伝子導入法の開発は十分でなく、脳研究を進めるためには急務である。申請者らは、成熟個体脳への遺伝子導入に適していることを明らかにしたセンダイウイルスの膜融合を利用したハイブリッド型リポソーム(膜融合リポソーム)の改良ベクターの開発に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)
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[Publications] Sakaue G, Shimaoka M, Fukuoka T, Hiroi T, Inoue T, Hashimoto N, Sakaguchi T, Sawa Y, Morishita R, Kiyono H, Noguchi K, Mashimo T: "NF-kappaB decoy suppresses cytokine expression and thermal hyperalgesia in a rat neuropathic pain model"Neuroreport. 12. 2079-2084 (2001)
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