Project/Area Number |
13210139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
新谷 隆史 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10312208)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
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Keywords | 網膜 / 神経細胞 / 発生 / 領域特異性 / BMP-4 |
Research Abstract |
RLCS法により、ニワトリ網膜において領域特異的に発現する分子を多数同定した。これら領域特異的な発現を示す分子群の機能解析を進めることにより、網膜における領域特異化の分子機構の解明を行う。今年度はこれら分子群の中で、特に新規分泌性因子Ventroptinを中心に解析を進めた。Ventroptinはニワトリ網膜において、前後軸に沿って前側で高く、背腹軸に沿って腹側で高い発現勾配を示す新規分子である。本分子はBMP-4に結合し、その活性を阻害する中和分子であることが、アフリカツメガエルを用いた実験等により判明した。Ventroptinの網膜における機能を明らかにする目的で、網膜全体にVentroptinを強制発現させたところ、背腹軸方向と前後軸方向の両方軸において、正常な神経回路が視蓋に対して形成されないことがわかった。この時、背腹軸方向においては、本来背側において特異的に発現するBMP-4,Tbx5の発現が抑制されており、一方腹側で発現するcVaxの発現領域が背側に拡大していた。また前後軸方向においては鼻側で発現するephrin A2の耳側領域での発現誘導が見られた。Ventroptinは以上の分子の発現領域を制御することにより、背腹軸・前後軸両方向における領域特異性、並びに神経投射を制御していると考えられた。以上の結果は、これまで独立であると考えられていた前後軸と背腹軸、両軸方向の領域特異化について、Ventroptinが関与する巧妙な制御機構が存在することを示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)