制御性T細胞の発がん制御への関わりとその機構に関する研究
Project/Area Number |
13214046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 治彦 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90283431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 泉 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40022826)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 制御性T細胞 / 腫瘍発生 / メラノーマ / トランスジェニックマウス / T細胞サブセット / 試験管内培養系 / ナイーブT細胞 / 細胞表面マーカー |
Research Abstract |
1.メラノーマ発生と制御性T細胞との関連 retトランスジェニックマウスにおけるメラノーマ発生と制御性T細胞との関連を探る目的で、retトランスジェニックマウスに制御性T細胞(IL-2受容体β鎖欠損マウス骨髄と正常マウス骨髄の混合骨髄キメラマウスから正常細胞のみを取り出す方法によって分離)を移入することを試みたが、制御性T細胞がメラノーマ発生に影響を与えるという明確なデータは得られなかった。しかし、分離された制御性T細胞の純度と移入した総数に問題があることが判明し、より純度の高い制御性T細胞の分離と、その純度を検定する明瞭な基準の設定が必須となった。そのためには、制御性T細胞の最適マーカーを見つけだすこと、制御の様式を短時間で大量に処理できるアッセイ方法を確立すること、の二点が必要と考えられた。 2.制御性T細胞のさらなる解明 正常マウスの脾臓およびリンパ節からT細胞を調製し、セルソーティングによってCD4+CD44+CD62L-、CD4+CD44-CD62L+、CD8+CD44+CD122+、CD8+CD44-CD122-の四つのサブセットに分け、それぞれとIL-2受容体β鎖欠損マウスのT細胞を1対10の割合で混合してRAG-2欠損マウスに移入した。7日後に細胞を回収し細胞表面マーカーを解析したところ、CD4+CD44+CD62L-やCD8+CD44+CD122+と混合して移入されたIL-2受容体β鎖欠損T細胞はナイーブT細胞様形質(CD44-CD62L+)となっており、その他の細胞と混合して移入された場合やもともとのIL-2受容体β鎖欠損T細胞の形質(CD44+CD62L-)と大きく異なっていた。この現象は、細胞をRAG-2欠損マウスに移入する代わりに、リンパ節ストロマ細胞を用いた試験管内培養の系においても再現された。今回の検討から、我々の追究している制御性T細胞は、CD4ではCD44+CD62L-サブセットに、CD8ではCD44+CD122+サブセットにあることがわかった。試験管内培養の系でも制御の図式が再現できたのは非常に大きな進歩であり、これによって制御性T細胞の同定が飛躍的に進むと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)